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| 【 日時 】 | 2025年11月24日(日)~11月26日(火) 11/28(金)~11/30(日) |
| 【 時間 】 | AM10:00~PM19:00/最終日30日PM17:00迄 |
| 【 会場 】 | やなぎだ中込店 季心ホール2F |
| 【 TEL 】 | 0267-63-5291 |
どなた様でもご覧いただけます。お気軽にお越しくださいませ。
更に詳しい内容をご希望の方は資料請求ボタンよりお申込み下さいませ。
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伝統美西陣織の祭典
京都が誇る伝統美、西陣織の魅力を存分に感じていただける特別な催し、
「西陣帯の祭典」を開催いたします。
会場では、熟練の職人たちが手掛けた新作西陣帯をはじめ、
優雅で格調高い帯の数々をご覧いただけます。
伝統が息づく織の世界を、ぜひこの機会にご体感ください。
皆さまのご来場を心よりお待ちしております。
【西陣織の魅力と歴史】
西陣織は、応仁の乱の際に西軍が陣を敷いた地「西陣」で、戦後に織物文化が再興されたことに由来する伝統の織物です。
西陣では「織れない織物はない」と言われるほど、多種多様な織物が作られてきました。その中で、「西陣織」として国の伝統的工芸品に指定されているものは十一品目あります。なかでも代表的な存在が「錦」です。豊富な色数で華やかな文様を織り上げることができ、現在の西陣織帯の主流となっています。
また、西陣織は豊かな色彩と緻密な文様を特徴とし、金襴・つづれ・唐織など多彩な技法によって、華麗さと気品を兼ね備えた意匠を生み出します。その優雅な美しさは、フォーマルな装いに格別の格調を添えてくれます。
【西陣まいづる】
明治40年(1907年)創業の「西陣まいづる」は、京都・西陣を代表する老舗帯メーカーとして、戦時中も伝統技術の保存に努め、一度も機音を止めることなく帯を織り続けてきました。その歴史は、西陣織の文化を未来へとつなぐ貴重な証です。志を強く持ち、謙虚に学び、時代の変化に対応した織物を続けていくこと。それが、西陣まいづるの「ものづくり」です。
西陣まいづるの帯は、糸の選定から織りの工程まで、表現の違いによって多彩な技法が用いられます。それぞれの織り方には独自の表現と美しさがあり、帯の表情や質感を大きく左右します。西陣まいづるが手がける代表的な織りの種類と、その魅力をご紹介いたします。
西洋の室内装飾に用いられる「ゴブラン織」と、桃山時代より受け継がれる日本の伝統技法「紹巴織(しょうはおり)」を融合させた「ゴブラン紹巴」は、重厚さと繊細さが見事に調和した逸品です。
さらに、白蝶貝や孔雀貝を螺鈿(らでん)技法で織り込み、光彩のきらめきを優雅に表現した「耀虹螺鈿(ようこうらでん)」は、西陣織ならではの高度な技術と美意識が息づく、華麗で存在感のある帯となっています。
また、通常の絹糸の約半分という極めて細い「三眠蚕糸(さんみんさんし)」を用いて織り上げた「三眠蚕」は、軽やかでしなやかな質感が特徴の上質な一品です。
加えて、琴の弦のしなやかさと強さを活かし、独自の技法により太鼓部分に豊かな立体感と格調ある重みを生み出す「琴糸織(こといとおり)」など、繊細な技と美意識が融合した多彩な帯をご紹介しています。
そして、一本一本の糸を丹念により合わせ、織人が自ら工夫を凝らした手作りの道具を使って織り上げる「美山織(みやまおり)」。その手間と情熱から生まれる袋帯は、まさに“織人の感性”が息づく温もりある逸品です。
京都・西陣の名匠ならではの創意と技が光る格調高い仕上がりは、機械織では決して表現できない柔らかな風合いと奥行きを感じさせます。
見る角度や光によって移ろう色彩の層は、帯を締めた瞬間に生命を宿します。
糸の一本一本が動きに呼応し、織りが描く陰影が装う人の姿をいっそう引き立てます。
ぜひ、心ゆくまでその美しさをご堪能ください。
西陣まいづるが手がける「琴糸織(こといとおり)」は、古来より受け継がれる撚糸(ねんし)の技と、西陣織の精緻な織技を融合させた特別な織物です。
「琴線に触れる」という言葉が示すように、琴や三味線の弦に使われた絹糸の美しい光沢と響きは、古くから人々の心を魅了してきました。
その撚糸技法を応用し、複数の糸を幾度も撚り合わせることで、独特の張りとしなやかさ、そして深みのある光沢を生み出し、西陣まいづるの技術で太鼓部分の柄に織り込み、独特の立体感と重厚感を表現した伝統の美と革新の技が響き合う、心に残る一本です。
①西陣で唯一、当工房だけが持つ特別な「撚り」の技術「張り撚り」は奥行き36メートルの工場に、職人の手で一本一本丁寧に糸を張り、50本の絹糸を合わせ下撚りをかけていきます。
②さらに、下撚りを施した糸4本を合わせ、熟練の職人が絶妙な回転数で調整しながら上撚りをかけていきます。職人が糸の撚り具合を微妙に調整しながら織り上げることで、まるで琴の音色のように調和のとれた風合いが生まれます。その後、草木染によってやわらかな色合いに染め上げられた糸は、次の製織工程へと進みます
③染め上がった琴糸は、一本一本丁寧に小杼(こび)へと巻き取られ、織機へと運ばれます。
この小杼に収められた琴糸を手越で丹念に織り込んでいくのが「琴糸織(こといとおり)」の特徴です。
琴の弦が持つしなやかさと強さを生かすため、「琴糸織」は機械に頼らず、すべてを織人の手の感覚で織り進めます。糸の太さや湿度、気温といったその日の環境に合わせ、張り具合や角度、力の加減まで微細に調整するのは、熟練の職人だからこそできる技。わずかな誤差でも仕上がりに影響するため、糸と対話するように集中して織り上げていきます。
一本の帯が完成するまでには、想像をはるかに超える時間と労力が必要です。とくに太鼓部分の立体感を出す工程では、糸の重なりや密度を丁寧に整えながら進めるため、さらに多くの時間が費やされます。
だからこそ「琴糸織」は、独特の存在感と品格ある風合いを宿し、身にまとったときの凛とした美しさは他には代えがたいものとなるのです。
京都の伝統美を、手に取るように感じていただける特別展示です。西陣まいづるが紡いできた気品と技を、ぜひ会場でご体感ください。皆さまのお越しを心よりお待ちしております。