美の逸品
本場結城紬・ぬくもりと技の結晶

本場結城紬は、真綿を手でつむいだ撚りのない緯糸を用いることが最大の特徴です。この糸を、古い形を残した地機(じばた)と呼ばれる機を使って織り上げます。 絣の糸染めは、手括りまたは摺り込みによって行われ、すべて手作業で進められます。、撚りのない手つむぎ糸を使用した織物は、世界的にも他に例がなく、撚りのない手つむぎ糸を用いること、地機でおることは結城紬の大きな特徴といえます。なお、無地、縞、格子に限っては、高機(たかばた)で織られる場合もあります。 本場結城紬で「真綿からつくる手つむぎ糸」「絣の手括り」「地機織」の三つの工程は重要無形文化財の制作技術に指定され、織りの最高級の素材と技術が凝縮されています。

結城縮と結城紬の違い

本場結城縮 ― さらりとした地風が魅力

かつては数多く織られていた結城縮ですが、現在では生産者がごくわずかとなり、たいへん希少な織物となっています。
結城縮は、強い撚りをかけた糸(強撚糸)を緯糸の地糸に用いて織り上げる縮織の一種です。織り上げた後、糸が元の状態に戻ろうとする力によって、生地の表面に細かな凹凸(シボ)が生まれます。
このシボが生み出す、 ・シャリ感のある地風 ・裾さばきの良さ ・さらりとした肌触り により、ふんわりと軽く、肌に張りつかない、涼やかな着心地が生まれます。これこそが、結城縮ならではの最大の魅力です。
結城紬との大きな違いは、使用する糸の撚りにあります。 結城紬は撚りをかけない手つむぎ糸を用いるのに対し、結城縮は撚りをかけた糸を用いて織り上げます。
一般に縮織とは、緯糸に強撚糸を用いることで、平織にはない自然な凹凸や、さらりとした風合いを生み出す織物のことをいいます。結城縮は、そうした縮織の技法に、結城の地で育まれてきた伝統的なものづくりの精神が重なり合って生まれたものです。その素朴で味わい深い表情には、長い年月をかけて受け継がれてきた技と想いが息づいており、今なお大切に守られている、貴重な織物といえるでしょう。

真綿から「糸をつむぐ」
この真綿を、指先で少しずつ引き伸ばしながら、細くまとめていきます。これを 「糸をつむぐ」 と言います。これを 「糸をつむぐ」 と言います。 機械ではなく人の手太さは均一ではなく、自然なむらが出るこのむらが、後のやわらかさ・空気感につながります。太さは均一ではなく、自然なむらが出るこのむらが、後のやわらかさ・空気感につながります。つむいだ糸を染めその後図案に合わせて絣括りをします。結城紬と違い最後にシボ取りをして縮ませるため、図案は通常よりも大きくなっています。
緯糸(よこいと)の地糸づくり
緯糸には、糸に強い「撚り(より)」をかけた地糸を使用します。 糸が切れないよう地糸を適度に湿らせ、上下それぞれに独立した回転軸を持つ撚糸機で撚りを加えます。必要な撚りは1メートルあたり2,000回転以上とされ、非常に高度な作業です。
織りの工程では、右撚りと左撚りの緯糸を交互に織り込みながら進めます。撚りの向きを間違えないよう、大杼(おおひ)と糸には識別用の色が付けられています。

織り上がった縮の反物幅は一尺一寸です。これを約45度のお湯で丁寧にしごき洗いすると、緯糸に強くかけられた撚りが戻ることで生地が自然に縮み、最終的に一尺幅に整えられます。
シボとりで幅の狭くなった反物を伸子張りで一定の幅に整えます。一反に約300本およそ一寸(約3.8㎝)間隔で伸子を張ってかわかします。
縮が乾いたら刷毛で仕上げ糊を引き風に揺らせて乾かします。
反物が織り上がると検査を受けます。15項目にわたる検査で品質を厳しくチェックし合格すると、証紙を貼り割り印が押され出荷されます。

証紙について

本場結城紬の反物には写真のような一連の証紙が必ず貼ってあります。両端の二枚の証紙(検査之証、及び合格之証)は本場結城紬検査共同組合で品質検査を受け、厳しい基準に合格したとして貼られます。(画像①) この証紙は、本場結城紬に種類があることを示していて、「平織(ひらおり)」と「縮織(ちぢみおり)」という使用している糸の違いと織り方の区分がここに書かれています。
撚り(より)のない糸を使用したものは、「本場結城紬検査之証」と書いてあります。現在生産され、流通している本場結城紬の大半はこの平織のものです。
一方、縮織は、緯糸に強撚糸(きょうねんし)という強い撚りがかかった糸を使用したもので生地に凹凸感があります。こちらは「本場結城縮検査之証」と書いてあります。

こちらは合格之証です。 証紙には、正式に「ちぢみ」と明記されています。 手つむぎの真綿糸を用いること。 地機(じばた)で織られること。 模様を作る際の絣は、すべて手くびりによること。 この三つの要領を満たしたものにだけ与えられるこの証紙。 職人の確かな技と、正統なものづくりの証として 結城縮は、ここに完成します。

結城紬の亀甲の意味は

結城紬は亀甲の数が絣の一種の単位として使われています。亀甲絣の大きさは通常八十・百・百二十・百六十・二百というように区分されていてこの数字は反物ひとはばに並ぶ亀甲の数を表しています。
反物の幅は決まっていますから、亀甲の数が多くなれば一粒の絣は小さくなります。小さな絣を作るためには糸はひときわ細くなくてはならず、絣括りから機織りまですべての工程が難しくなります。
ですので亀甲の大きさは技術の難易度を表しているわけです。現在、最も一般的なのは百亀甲。織り上がると細かい亀甲ほど薄地になりますが糸の打ち込みをよくして強度を上げています。
反物の横幅わずか約40センチの中に、220もの亀甲絣が寸分の狂いもなく並ぶ――それが「220亀甲の結城紬」です。 一つひとつの亀甲を表現するためには、現代では再現不可能ともいわれる超極細の絹糸を用い、すべてを手作業で織り進めなければなりません。気の遠くなるような工程と、長年にわたり磨き上げられてきた卓越した職人技があって、初めて成し得る世界です。
しかし現在では、その技術を完全に受け継ぐ職人も、素材となる糸も極めて限られており、220亀甲の結城紬は新たに織り上げること自体がほとんど不可能とされています。そのため、現存する作品はごくわずかで、市場で目にする機会も非常に稀です。
220亀甲の結城紬は、希少性と圧倒的な完成度を兼ね備えた、日本染織文化の頂点ともいえる存在であり、まさに「手に入れること自体が奇跡」といえるほどの、比類なき逸品なのです。

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